パペット・マスター
大まかなあらすじ
ワクワクする癒しの殺戮人形。
映画を観終わった後、きっと推しパペットが出来るはず。
この映画は、アーロンという人形作家により魂を込められた人形たちが、人間を殺戮しまくるという作品です。
一口に人形と言っても、フランス人形やぬいぐるみのような、可愛らしいものではなく、男の子が戦いごっこで使いそうな、硬化プラスチック・超合金製の30cmほどの人形(パペット)なんですね。
呪いの人形が人々を恐怖に陥れる。事には間違いないのですが、心霊的な感じでははく、戦闘モードの人形達が素早い動きで、淡々と、あっという間に人間を殺戮していきます。その殺戮スタイルは 匠の技。
このパペット・マスター、30周年記念作品ということもあり、シリーズ物なのですが、初見の人でも楽しめる、単純かつ爽快な出来のゴア映画です。
表情も変わらず、喋る事もないパペットですが、見終わった後、きっとどのパペットかを欲しくなる。そんなキャラ濃い作品です。
監督やキャストなど
監督 : トミー・ビクルント ソニー・ラクーナ
『悪霊のはらわた』の監督コンビ
出演:
- マイケル・パレ (ストリート・オブ・ファイヤー)
- ウド・キアー (サスペリア)
- ジェニー・ペリサー
- ネルソン・フランクリン
- シャーリン・イー(ジェクシー! スマホを変えただけなのに)
有名どころではありませんが、これを機に大物俳優になって欲しいですね。
以下、ネタバレ。いや、全内容です。
まっさらな状態で楽しみたい方は、ここで閉じて下さいね。
さて、映画のオープニングです
テキサス州ポストヴィル(1989年)
バーにやってきた顔に蚯蚓腫れのスキンヘッドの男性。見るからに怪しさ満載。
彼は、女性のバーテンダーとカウンターで飲んでいる女性が同性愛者だと知ると、とたん彼女らを、口汚くののしり店を出て行ってしまいます。
その後、バーテンダー達カップルが車で帰宅途中、何者かにワイヤーで首を切断され死亡。闇にうごめく小さな物体。人形なんですけどね。
その報告を受けて警察が出動。めぼしを付けていたのか??
とある屋敷に家宅捜索に突入。そして発砲音。
画像はアニメに変わります。切り絵のようなアニメです。けっこうカッコイイです。
戦時中の様子とそこに暗躍するパペット達。
どうやら、先ほどの蚯蚓腫れの人物はアーロンだったのか??
彼は殺戮人形を作っていた模様。
軍に依頼されたのか、自ら作って軍に渡したのかは深掘りしていませんが、、、
お話は現在へ
テキサス州ダラス(現在)
漫画家である主人公(エディー)は、離婚して実家に出戻ってきました。
結婚し、家を出た当時のままの部屋に入ると、弟の遺品の中に骸骨の殺し屋風パペット(ブレイド)があり、ネットで調べてみると、近々「トゥーロンによる殺人30周年記念」で行われるオークションに、同じ人形が高額金額で出展されていることが分かりました。
どこで手に入れたのか両親に聞くも、弟がポストヴィルにキャンプにいった時に拾ってきたものとしか分からない。そのブレイド、右手首内にナイフ、左手首内にはフックが隠されていて、どこにスイッチがあるのか、持っていた時、不意に刃物が飛び出し、手を切られてしまします。
勤務先であるコミックショップの帰りに、偶然友達の妹(アシェリー)と再会し、すぐ恋仲に。
数日後、勤務先にアシェリーが遊びに来て、例のパペットのオークションをやっている「トゥーロンによる殺人30周年記念集会」に行こう。と盛り上がります。二人で行く予定が、なぜかショップのオーナー(マーコウィッツ)も無理無理付いて来て、結局3人で行くことになりました。
トゥーロン邸見学会
会場では、「トゥーロンによる殺人30周年記念集会」に先がけて、アンドレ・トゥーロン邸見学会に参加。
彼は幼いころからパペット使いだったようです。
ヨーロッパを転々とし、最後はドイツで終戦を迎え、アメリカへ来たそうです。
人形作家の屋敷なのですが、2階には、女性を監禁していた部屋もあり、かなり酷い事をしていたようです。
そのトゥーロンはナチスを敬愛し、記念品を集めていました。
また、地下室ではトゥーロンが人形を制作して、世界中に売っていました。
30年前のある日、警察の突入により、ピストルで撃たれ彼は死にました。
庭に設置されたトゥーロンのお墓は一戸建ての家のような作りで、屋根に串状の棒が何本も刺さっています。宗教的な意味なのか、誰にも分からないとの事。
ホテルに戻ると
エディーがホテルの部屋に戻ると部屋に置いておいたパペットがなくなっています。
せっかくオークションに出すために持参した人形が無くなる!これは盗難事件だ。と、すぐフロントへ連絡します。
やっとエディーの部屋に警察がやってきますが、盗まれたのがパペットと聞いて、なんだ。という表情。
そこへ、ドイツ人の女性が、パペットを5体盗まれたと言ってきます。
数の勝負か。さすがに5体となり、少し事態は真剣なムードへ。
さあ、殺戮パーティーの始まり
何のタイミングか、その頃から、パペット達による殺戮が始まります。
手首から火炎放射器のように炎を噴き出す仕組みのパペットは、夫婦を焼き殺します。
ブレイドは、俊敏な動きで、アキレス腱を切断。身体はザクザクと容赦なく刺しまくる。
頭がドリルのドリラー将軍は、浴槽につかっていた女性の胸に穴を開け、バスルームを真っ赤に染めます。
腕がヘリコプターになっているずんぐりパペット、その腕についているヘリコプターで空を飛び、用を足している男性の首を一瞬で切断、首は便器の中に落ち、まだ倒れ切らずに、自分の頭に自分の尿をかけるシュールさ。
もちろん辺り一面は血の海に。
妊婦の陰部から侵入するパペット。妊婦の腹を中側から切り裂き、へその緒をちぎり、赤子を抱きかかえて小躍りで走り去ります。人形が赤子を欲しがる。これも あり ですか。
その間も、記念集会に集まった人々は次から次へと殺されていきます。
あるカップルの部屋。男性が上着を取ろうとクローゼットを開けるとパペットが飛び出してきて、背中を切られ、そこからパペットは身体の中に入り、男性の身体を支配。
女性の方は、天井に穴が開き、そこから落ちてきたブレイドに、首を切られ死亡
その頃ホテルのバーでは
バーではマーコウィッツが、いかつい黒人スキンヘッドバーテンダー「自称 クマさん」にナンパを手伝ってもらうも失敗。注文を取りに来たウエイトレスにも声をかけます。
マーコウィッツは、アニメオタクのウエイトレスのナンパに成功し、部屋で二人で盛り上がってましたが、全員ロビーに集まれと招集がかかります。
大騒ぎで皆ロビーに集結
エディー達と警察が話をしていると、誰かが死んでいるとの連絡が入ってきます。
また他の部屋でも死体が発見され、事態を重く見た警察官は宿泊客を一人残らずロビーに集めるように支配人に伝えます。
ロビーに集められた宿泊客。警察官が、このホテルで盗難と殺人が行われたので、朝まで誰も表には出るな。そう言っている間に数回の停電が。
最後の停電で、不安になった宿泊客達は一斉に表に飛び出してしまいました。
庭に出た宿泊客達は、空飛ぶパペットにプロペラで腹をさかれ、何体もいるブレイドに切られ、どんどん殺されていきます。
クマさんの背中にしがみつく子ども。あっという間に腕を切断され、クマさんの背中に腕だけがぶら下がっています。
その腕を、嫌そうに捨てるクマさん。
生き残った宿泊客は、隠れ場所を求めロビーにもどり、バーに身を隠すことに。
パペットを見つけよう
なぜ、パペット達は人間を殺しまくるのか?
動機が分からない。
トゥーロンが嫌っていた同性愛者かユダヤ人か。
それ以外の人は、巻き添えなのか?
そんな中、ユダヤ人のマーコウィッツがおとりになり、パペットを捕まえ、分解して調べることになりました。
館の案内人の元女性警察官と男性警察官が警備につき、廊下に現れた自走するパペット(メカニカー)に発砲して動けなくしますが、窓からきたピンヘッドに腕をもがれて、男性警察官は死亡。女性の方は、失神。
バーでメカニカーを調べようとすると、先ほどのパペットに操られていた男性が警察官に向かって発砲。
反撃を受け倒れた時に背中をみると、体の中に、ミニ総統(赤ちゃんパペット)が入っていました。
そのパペットをオーブンへいれて焼く、マーコウィッツ。
話はクライマックスへ
しかし、続々と現れるパペットたち。
隠れ場所を探すも廊下には切り刻まれた死体の山が出来ています。
もう画面は真っ赤です。だいぶ血糊をぶちまけましたね。
ある一室に隠れた4人(エディー、アシェリー、マーコウィッツ、バーのウエイトレス)
扉の外から助けを求める声がします。
エディーとマーコウィッツで死体の山をかき分け助けに行くも、着く頃には声の主は死んでいました。
部屋に戻るとアシェリーとウエイトレスがいない。
慌てて部屋の中を探そうとした時、急に開いた扉にマーコウィッツが激突。
脳震とうをおこした彼をベッドに寝かせると、とたんに天井に穴があきブレイドが落ちてきて、彼の頸動脈を切りつけました。
その瞬間エディーは、パペットをつぶすが、もう間に合いませんでした。
マーコウィッツは、3人に窓から飛び降りて逃げろと伝えます。
3人は順番に窓から飛び降り、下に置いてある大きな大きなごみ箱のゴミ袋の中へ着地。
最後にとびおりたバーのウエイトレスは、目測を誤りごみ箱の枠に激突して潰れて死亡。
あっけないものですね。きっとこれからのストーリーには不要だったのですね。
なんだか切ない。
パペットを操作しているのは?
トゥーロンの仕業と予想をたてたエディーとアシェリー、車で急いでトゥーロンの館へ。
どんどん追い詰められ、殺されていく宿泊客。
あのクマさんは、ドリルを持つドリラー将軍と戦っています。
二人はトゥーロン邸到着。
トゥーロンの墓地(という建物)に車で突っ込みます。
とたん、パペットは動かなくなりました。
喜び抱き合う二人、しかしトゥーロンの墓場から、骸骨となったトゥーロン登場。
アシェリーの首を絞めるが、エディーに頭を殴られ、墓場に戻って行きます。
介護するエディー、トゥーロンはジェラルミンケースから銃を取り出すとアシェリーを撃ち殺しました。
死亡するアシェリー。亡骸を抱えて号泣するエディー。
このあたり、随分あっさりです。
エンディング
そこで画面は漫画にかわり、今回の出来事を漫画にした作品発表の握手会へ。
ファンから、続きはあるかときかれ、
To be continued
まとめ
・血のりの量が凄いですね。
色々な殺戮方法で殺されていきます。すべてにおいて、血のりをふんだんに使っているので、
画面が真っ赤です。いい感じの色に仕上がってます。
口から吐く時と、切断された時の血のりの色も、ちゃんと違っています。
殺戮シーンをケチらない、素敵な作品です。
・どんどんストーリーが進むので、中だるみが少ない作品です。
登場人物のほどんどが殺されます。エディーが漫画家。というのだけが伏線でした。
さぁ、どのパペットを欲しくなりました?
私は、警察官の腕を引きちぎった ピン・ヘッドです。
ちっちゃい頭にゴリゴリマッチョ。玄関に置いて、我が家の安心を見守ってほしいですね。
呪いの人形が人々を惨殺する。それだけなんですが、楽しめます。
感情がない分、潔くて気持ちいい作品でした。
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